第12図に戻り [2] 53銀 を見ていきます。
第12図から
△53銀 ▲55歩 △64銀 ▲54歩 △55歩 (第15図)
先手は55歩と取り込んで次の54歩を見せますが、後手は狙い通り銀を繰り出して55歩と抑えます。
次に43銀~54銀とされては完封負けなので、先手は厳しく迫る必要があります。
第15図から
▲53金 △52金 ▲57角 (第16図)
53金として次の63金を防ぐには52金ぐらいですが、57角として次に24角を狙います。
23銀直で形良く受かりそうですがそれには35角(下図)とこちらに出るのが好手。
次の52金~71角成がわかっていても後手は防げません。
第16図で25香には36飛が銀当たりですし33銀左には再度の22歩があります。
第16図から
△53銀 ▲同歩成 △同金 ▲24角 △33銀左 (第17図)
前述したように後手は24角を受ける適当な手段がないので目障りな金を除去しますが24角が実現します。
33銀左に代えて42歩や61玉では35角と引くのが金銀の両取りで決まります。
第17図から
▲54歩 △同金 ▲33角成 △同桂 ▲22飛成 △21金 ▲24龍 △44歩 ▲23歩 (結果図)
角を切る前に54歩と一本叩くのが好手で後の24龍が金当たりになる仕組みです。
結果図は次の22歩成が確実な攻めで先手優勢です。