第6図に戻り (b)64角 とのぞく手を見ていきます。
46歩と一度は受けてみたくなりますが、それには時間差の86歩が好手。
以下、下図まで進んだ局面は47角のキズがあるのが大きく先手難局です。
と言うわけで、先手は19の香取りを受けずに攻め合います。
第6図から
△64角 ▲24歩 △同歩 ▲同銀 △19角成 ▲23銀不成 (第10図)
先手は香車を取らせている間に2筋の突破を図ります。
なお23銀不成に代えて23銀成と行くのは42金の余地を与えるだけ損です。
23銀不成に42金だと34銀成同銀21飛成(下図)と突っ込んで先手良しです。
駒損ですが駒の効率が良く、44角と出る手が残っているのが大きく攻めが続きます。
第10図から
△24歩 ▲32銀成 △同銀 ▲44角 (第11図)
第10図から次に飛車を成れれば先手大成功ですが24歩が受けの好手です。
24同飛は33金で後手を引きます。
第11図から
△33銀打 ▲66角 △55歩 ▲22歩 △同銀 ▲56歩 (第12図)
33銀打は当然の受けで代えて33銀では33同角成同桂24飛で飛車の成り込みが受かりません。
駒得の後手は55歩から局面を落ち着かせようとしますが、22歩同銀56歩が三手一組の好手順。
後手の次の手によって、先手は55歩と55角を使い分けていきます。
第12図の後手は手が広い局面です。
[1] 52金 陣形を引き締めつつ玉の脱出経路を開く
[2] 53銀 右銀を繰り出して角を抑え込みに行く
の二通りの応手を見ていきます。