先手中飛車対鳥刺しは先手の対応によって3つの形に分類されます。
始めにその3つの形を基本図とともに紹介します。
【1】銀対抗型
先手がもっとも自然に駒組を進めた場合、組みあがりは上図のようになります。
この形は華々しい戦いになりやすいのが特徴です。
【2】67銀型
先手が後手の攻めを警戒して67銀型に組むのも、「歩越し銀には歩で対抗」を地で行っており有力です。
実際、この形で後手が64銀と出るとすかさず65歩と突かれて困ってしまいます。
よって、後手は銀を44に上がり、86歩同歩同角の角交換を狙います。
【3】5筋交換型
後手は54歩を突いてあるので、しばらくの間55歩からの一歩交換は先手の権利になります。
先手がその権利を行使したときは上図のように進みます。
5筋を交換できたのは先手がポイントを挙げたようにも思えますが、この交換は後手にも有力な反撃策を与えどちらの得かは難しいです。
実戦ではかなりの確率で3つの基本図のうちのどれかに進むと思われます。
なお、端歩の関係は難しいですが【2】【3】においては突き合いが入っていた方が居飛車の得になることが多いです。
では早速【1】銀対抗型 から見ていきましょう。