雁木対策早繰り銀(3) -54歩型①-

テーマ図より後手が54歩とする将棋を見ていきます。

テーマ図から
△54歩 (基本図)

54歩は ①53銀と上がって44の地点を強化する ②42角と引いて86歩や64角から角を捌く の二つの意味があります。

これから基本図以降の手順を見ていきますが、一つだけ意識してもらいたいのは、基本図の後手陣は右辺が壁でかなり危険な格好をしているということです。
具体的に言うと32の金を取る手が常に詰めろで入ります。
そのため先手は飛車を切っての猛攻が成立することがよくあります。
仮に先後が逆(先手が雁木)だと52金の一手が入っているのがすこぶる大きく、早繰り銀側は攻め方がかなり制限されることになります。

基本図から
▲35歩 (第1図)

基本図から35歩と攻めるのがこの戦法の基本の攻め方です。
代えて単に46銀と出ると以下、53銀35歩に45歩(下図)の切り返しを与えます。

ただ、これで先手が悪いというわけではなく、以下45同銀35歩56銀(下図)と立て直していい勝負です。

歩の損得はありませんし後手は角交換になれば5筋を突いてあるのが傷になりやすいです。
しかしながら、早繰り銀から攻めていくという本記事の主旨から外れますのでここでは詳しい変化は割愛します。

基本図より35歩と突いた第1図では後手から(1)35同歩 (2)53銀 の二通りの応手が有力ですが、その前に45歩への対応を見ていきましょう。

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