まず初めに雁木対策早繰り銀のテーマ図を示します。
後手が雁木の形(43銀・32金・33角)に構えたのに対し、先手は玉の囲いもそこそこに右銀を繰り出します。
先手はこれ以上囲うことはなく、次に35歩から仕掛けていきます。
テーマ図までの駒組を見ていきます。
初手から
▲76歩 △84歩 ▲26歩 △32金 ▲78金 △85歩 ▲77角 △34歩 ▲68銀 △44歩 (第0-1図)
角換わりの定跡型で難しいところはありません。
68銀は小さなポイントで、ここを88銀と上がっては44歩とされたときに左辺の78金・88銀が壁になって急戦を仕掛けづらくなります。
急戦を仕掛けるときは、88銀型より68銀型の方がバランスが良く好都合な場合が多いです。
第0-1図から
▲25歩 △33角 ▲48銀 △42銀 ▲69玉 △62銀 ▲36歩 △43銀 ▲37銀 (テーマ図)
足早に進めましたがどちらも自然な手を重ねており問題ないでしょう。
さて、テーマ図から先手は次に35歩同歩46銀の仕掛けを狙っています。
ここで後手から(1)54歩 (2)74歩 (3)52金 の三通りが考えられますので、それぞれ【54歩型】【74歩型】【52金型】として見ていきます。
なおテーマ図から64歩は後手からの反撃手段に乏しく、26銀から35歩と仕掛けて先手十分というのが個人的な見解です。