第1図より後手が45歩と角交換を挑む展開を見ていきます。
狙われそうな角を捌きに行った手で、実戦で現れることも多いと思います。
しかしながらこのタイミングでの45歩ははっきりと悪手です。
先手は確実に咎めに行きましょう。
第1図から
△45歩 ▲33角成 △同桂 ▲77角 (第2図)
33角成と自分から交換して77角と打ち直すのがこの形の急所。
この三手一組はこの後も何度も出てきます。
第2図から
△35歩 ▲24歩 △同歩 ▲同飛 △23歩 (第3図)
後手の35歩は仕方のない所でこのまま34歩同銀24歩とされてはもちません。
飛車先を交換して23歩と打たれた局面、何も考えずに飛車を引きそうなところですが、ここで決め手級の強手があります。
第3図から
▲34歩(第4図)
飛車を見捨てての34歩が絶好手。
先手は低い陣形で飛車を渡しても怖くありません。
第4図から
△24歩 ▲33歩成 (結果図)
結果図は一時的に駒損ですが32の金と11の香が取れることが確定しており、次の32とが詰めろで入ること、11角成から66馬が84香を狙って厳しいこと、自陣に隙がないこともあり先手大優勢です。